イケメン力士として知られた佐渡ヶ嶽親方(琴櫻の父)の若い頃
佐渡ヶ嶽部屋といえば、現在の大関・琴櫻関の活躍で注目を集める相撲部屋です。
琴櫻関の祖父である第53代横綱・琴櫻は、その強さとともに、甘いマスクで人気を博した力士でした。
しかし、実は琴櫻関の父親である13代佐渡ヶ嶽親方(元関脇・琴ノ若)も、若い頃はかなりのイケメン力士として知られていたのです。
今回は、13代佐渡ヶ嶽親方の若い頃、その魅力に迫ります。

「若い頃の佐渡ヶ嶽親方は、本当に顔立ちも端正で人気があったんだね。」

「そうね。琴櫻関のお父さんということで、今もその魅力は語り草になっているのかしら。」
端正な顔立ちのスポーツ万能少年
13代佐渡ヶ嶽親方は、本名を今野満也といい、1968年5月15日に山形県尾花沢市で生まれました。
中学時代は柔道部に所属し、県大会団体戦で準優勝するなど活躍していました。
身長は中学入学時点で既に180cmを超えており、恵まれた体格を活かして砲丸投げでも県大会6位入賞を果たすなど、文武両道の少年として地元で話題になっていました。
「佐渡ケ嶽親方「親として師匠としてうれしい」と涙 琴桜が初優勝」
柔道から角界へ
そんな今野少年に目をつけたのが、元横綱琴櫻の佐渡ヶ嶽親方でした。
佐渡ヶ嶽部屋のスカウトは、信号待ちをしていた今野少年に声をかけ、熱心に勧誘しました。
周囲は反対し、本人も角界入りするつもりはなく、スカウトを避けていたほどでした。
しかし、「私に任せてください」というスカウトの熱意に心を動かされ、入門を決意したそうです。

「柔道から角界へ進んだのは、スカウトの情熱に押されたんだね。」

「うん。本人も最初は戸惑ったけれど、その熱意に負けたのかもしれないわ。」
琴錦の稽古台として力をつけた若手時代
1984年5月場所に「琴鎌谷」の四股名で初土俵を踏んだ佐渡ヶ嶽親方。
若い頃は大事な取組に弱く、出世は遅れがちでしたが、同部屋の琴錦の存在は大きな支えとなりました。
厳しい稽古台として琴錦の下で鍛えられ、精神的にも肉体的にも強くなったことで、徐々に弱点を克服し、力をつけていきました。
後に琴錦自身が大関に昇進するなど、その経験が佐渡ヶ嶽親方のその後の活躍を支えたといっても過言ではありません。
「ミスター1分」と呼ばれた関脇時代
佐渡ヶ嶽親方は、「ミスター1分」というあだ名で呼ばれていました。
これは、彼の攻めの遅さに由来します。じっくりと相手の動きを見る相撲は、速攻を得意とする力士にとっては弱点となる一方で、水入りに近い大相撲では攻められにくく、しぶとさという長所にもなりました。
実際、水入りを4度も経験しており、これは史上最多記録です。

「攻めが遅いっていう評価も、結果としてはしぶとさに繋がっているんだね。」

「そう。水入り記録もあるし、独特の戦い方が評価されているのね。」
「元関脇琴ノ若 佐渡ケ嶽満宗さん 厳しい師匠も孫にはメロメロ「パパを怒らないで」のひとことで」
結婚と部屋の継承
1996年4月、佐渡ヶ嶽親方は、師匠である先代佐渡ヶ嶽親方の長女・真千子さんと結婚しました。
婿入りという形で部屋を継承することが決まり、相撲界では伝統的な結婚が部屋の安定や成功に繋がるとされています。
佐渡ヶ嶽部屋は、先代のおかみさんが宮崎の勧進元のお嬢さんだったこともあり、相撲に理解のあるおかみさんが代々続いています。
結婚後は、義父である先代親方から厳しい指導を受け続けたそうです。

「結婚して部屋を継承するって、家族の絆と伝統が強く息づいている証だね。」

「本当に。厳しい指導もあるけど、それが部屋全体の安定につながっているのよね。」
琴ノ若から佐渡ヶ嶽親方へ
2005年九州場所中に現役を引退し、年寄・佐渡ヶ嶽を襲名。
さらに、2024年からは日本相撲協会の広報部長も務めるなど、横綱の娘婿、そして名門佐渡ヶ嶽部屋の継承者として、大きなプレッシャーと期待を背負いながら活躍してきました。

「現役引退後も、広報部長として活躍するなんて、まさに多才だね。」

「そうね。伝統を守りながら、新たな役割も担っているのがすごいわ。」
息子・琴ノ若への期待
佐渡ヶ嶽親方には、息子である琴ノ若関がいます。
琴ノ若関は幼い頃から祖父である琴櫻に相撲を教わり、3歳で初めてまわしを締めたと伝えられています。
佐渡ヶ嶽親方は、息子にも厳しく接し、琴櫻の名を継ぐことへの大きな期待をかけていました。
そして、2024年初場所後、琴ノ若関は大関に昇進し、「琴櫻」の四股名を継承しました。
「大相撲山辺場所8月に開催 佐渡ヶ嶽親方が山辺町で巡業をPR 琴櫻ら200人が取組など披露」
まとめ
13代佐渡ヶ嶽親方は、若い頃からイケメン力士として知られ、厳しい稽古に耐えながら関脇まで昇進しました。
さらに、先代の娘婿として部屋を継承し、相撲界の伝統を守り続けています。
息子・琴櫻関の活躍は、佐渡ヶ嶽親方の熱心な指導と愛情の賜物と言えるでしょう。
佐渡ヶ嶽親方の若い頃を知ることで、現在の大関・琴櫻関の活躍をより深く理解できるのではないでしょうか。